BS-TBS配信担当の「ママはバーテンダー」イチ早レビュー!あかり(紫吹淳)はドラマの主人公でありながら、物語の主人公ではないのかもしれない……。
いよいよBS-TBSの1月ドラマ「ママはバーテンダー」がスタート。
第1話の放送を前に、TVerやParaviなどの配信を担当するドラマ愛溢れるBS-TBSスタッフ・岡尾昌幸が、やや職権乱用気味に!?、どこよりも早いドラマレビューをお届けします。
多少のネタバレもございますが、このレビューを事前に読んでも、絶対ドラマは楽しめるはず。
ですが、「絶対に事前に内容は知りたくない!」という方は、第1話をご覧になった後にお読みください。
それでは、本文、始まります。
様々な人間模様が交錯する場所、それがBAR。
何やら不思議な雰囲気を漂わせる白髪の紳士(モロ師岡)が我々に向けて話しかけてくるオープニング、もしかしてこのドラマはBARの持つ不思議な魔力を垣間見せてくれる的な物語なのか?と見続けると、現れるのは一人の女性バーテンダー。
銀座の老舗・BAR1511で伝説的なバーテンダーとして知られる星野あかりがこの物語の主人公です。
演じるのは元宝塚月組トップスターの紫吹淳さん。
その凛とした美しい立ち姿は流石の一語、それだけで伝説のバーテンダーにピッタリの説得力でした。
内藤剛志さん演じる「東堂克生」の名にピンときた方はドラマ通。
このドラマ、毎回BARを訪れるゲストとの物語が描かれていくのですが、第1話のゲストはホテルプラトン銀座の支配人・東堂克生(内藤剛志)。
ちなみにここでピンときた人はドラマ通ですね!
同じBS-TBSのドラマ「ホテルマン東堂克生の事件ファイル」に登場する東堂支配人その人です。
なるほど他ドラマの登場人物がクロスオーバーしてくるのか…。
ってことは、あちらのドラマにもBAR1511やあかりが登場したりもあるのかな?
なんてちょっと期待してしまいます(笑)
話をもとに戻しますが、演じる内藤剛志さんは言わずと知れた名優。
支配人らしい丁寧な口調、やや硬めの真面目な表情が私達をドラマのリアルに引き込んでくれます。
紫吹さんと内藤さん、どちらも最初はやや硬めとも言える雰囲気なのですが、物語が進むにつれて、双方ともに人間味あふれる登場人物の魅力を表現されていました。
話が進むほどに二人の心が解けていく様が心地よく、見入ってしまいます。
常連客役・ますだおかだ増田さんにも注目
物語の軸はあかりと東堂の会話で進んでいきます。
ここでポイントが高いのが、ますだおかだの増田英彦さん。
実は今回のもうひとりのゲストです。
BAR1511の常連客で自称・小説家の五十嵐が、ともすれば単調になりがちなあかりと東堂の会話にクスリと笑わせる良いアクセントを与えてくれました。
内藤剛志さん演じる東堂の姿に「人間ってこういうものだよなぁ」と納得
さて、物語に戻ります。
30年前に別れた恋人が妊娠していたことを知らず、一度も会ったことがない娘から突然の連絡を受け、その日にBAR1511で会うことになっている東堂。
彼の話を聞きながら、アドバイスを贈るあかり。
仕事の話をするときにはあれほどきっちり堂々としていた東堂が、まだ見ぬ娘のこととなるととたんにオロオロする姿がユニークであり、同時に「人間なんてこういうものだよなぁ」と納得。
そんな東堂にあかりは一杯のカクテルを出すのでした。
それは【ダイキリ】。
ラムベースのこのカクテル、シャーベット状にしたフローズン・ダイキリは文豪ヘミングウェイが愛したカクテルとして有名ですよね。
この【ダイキリ】、カクテル言葉は「希望」だそうで、まさにこの時の東堂にピッタリのカクテルだと言えます。
あかり(紫吹淳)は、ドラマの主人公でありながら、物語の主人公ではないのかもしれない。
やがて現れる東堂の娘、そして娘とのぎこちない会話、父・東堂の勧めるお酒は恋人時代に母親とよく飲んだ、カネマラのソーダ割りでした。
しかし…。
第1話のクライマックスは「あっ!」という驚きと「そういうことだったのか…」その後に喜びの感情がどっと押し寄せる展開です。
あかりがバーテンダーとしてなぜ素晴らしいと言われているのかもよく分かるこのシーン、出しゃばりすぎず、しかし人の心の機微をよく理解しているあかりは、このドラマの主人公でありながら、しかしもしかしたら物語の主人公ではないのかもしれません。
でもそれが一流のバーテンダーだとも思うのです。
様々な人間模様が交錯する場所がBAR。
第一話は時間軸に沿った人間模様に感動するはずです。
書いた人:岡尾昌幸(BS-TBS コンテンツ事業部)
▽ドラマ「ママはバーテンダー~今宵も踊ろう~」
BS-TBSでの放送は
1月19日スタート 毎週木曜よる11:30~12:00
無料見逃し配信は
放送翌日の正午から「TVer」または「TBS FREE」で!
TVerの「お気に入り登録」もぜひ。
ホームページはこちら
Instagramです。
TikTokも!
Twitterはこちら