リーダーに聞く!コンテンツ大競争時代に欲しい人材とは【BS-TBSを知る一問一答】
コンテンツ編成局の担当局長として、番組制作とタイムテーブル作成全般を担当している高松 武史(たかまつ たけし)。コンテンツ大競争時代を突破するために、BS-TBSが求めている人物像、BS-TBSの未来やこれから挑戦していきたいことなどについて語ります。
番組表案づくりの中心を担っているのが編成の仕事
Q. 現在の仕事内容や仕事の魅力とは?
高松:「編成の仕事は、タイムテーブルの立案、番組予算・フォーマット等の管理、映画の買付、スポーツ中継・番組などのコンテンツ制作、新規番組提案、視聴率分析など広範囲にわたります。
コンテンツ編成局は、これらの編成の仕事以外にも、事業も含まれるので、放送コンテンツの有効利用といった放送外の事業的要素も含めたコンテンツ作りが求められます。番組の企画決定はもちろん、放送する時間帯、制作予算などの采配があるので、他部署との板挟みになることも珍しくはありません。そのため、関連部署との連携や協力をして、業務を円滑に進めることも重要になります。編成の仕事は、番組表案づくりの中心を担っているともいえるので、責任と重圧はありますが、その分、挑戦のしがいがある仕事だと思っています。」
個人の能力を高めて、強いチーム作りをするために
Q. 働く上で大切にしていることは?
高松:「編成制作に関することを総括的に見ている立場なのですが、強いチームを作るということを意識しています。
今、BS-TBSが目指していることは、視聴者層の拡大です。現在のメイン視聴者層は、60歳以上の方々ですが、これを40歳代、50歳代へと広げることを目指しています。
この目標を達成するために、まずは個人のスキルを高めること。その上でチーム全体で同じ目標に向かって取り組むことが大切だと思っています。
個人のスキルを上げるためには、自由度を持たせて動ける状況にしたうえで、社内外でバックアップできるような環境づくりを意識しています。」
Q. 強いチームづくりのなかで、今、BS-TBSが求めている人物像とは?
高松:「『笑う門には福来る』ということわざのように、明るく、朗らかな人と一緒に働きたいですね。編成の仕事は、他部署や外部との連携が欠かせず、調整力も求められる仕事です。そのため、『明るさ』というのは、仕事を円滑に進める上でも、非常に重要なポイントになると思っています。
また、物事の本質を見抜く洞察力がある人、自分で考えて能動的に動くことができる推進力がある人、コミュニケーション能力が高い人と、一緒に働きたいと思いますし、そういった能力がある方が、仕事でも伸びている印象があります。
さらに言えば、BS-TBSとしては、プロデューサー的人材を求めています。それは、一つの番組に深く関わるというよりは、一人で複数の番組を担当してもらうことになるからです。
これまでは番組の視聴率などが企画を成立させる上で重要なことでしたが、現在はそれに加えて、IP展開が必須になっています。逆にIP展開ができない番組は、そもそも採用されません。ですから、一つの番組に対して、イベント展開やグッズ展開を、どのように派生させられるかを考えられる総合プロデュース的なマルチな力がある人材を求めています。」
コンテンツ大競争時代を突破するために
Q. 現在、BS-TBSの課題と考えていることは?
高松:「業界全体の課題でもありますが、今後は、コンテンツ大競争時代になります。視聴する環境も、自宅なのか屋外なのか、視聴デバイスは、テレビなのかスマホなのか、といったように、様々な選択肢があります。
この課題をどうやって突破できるのか、なかなか答えを見つけることは難しいです。まずは、衛星波であるBS-TBSは、全国波ですので、視聴者層の幅を広げるチャンスがあるということを再認識することが大切なのかなと感じています。BSの世帯視聴率はまだまだ全国平均1%弱程度なのですが、逆に考えると、潜在的視聴者は99%もいます。
この残りの99%の方々にBS-TBSの番組を見てもらうためには、どうしたらいいのか。実は、まだまだBSを知らない方や有料だと思っている方も多く存在します。ですので、BS業界全体で盛り上げる必要もありますし、周知広報の方法を見直していく必要もあると考えています。
コンテンツ大競争時代を突き抜けるためには、どうしたらいいのか。BS-TBSとして、さまざまなことに挑戦しているところです。」
Q. BS-TBSの魅力、強みと言えるところは?
高松:「BS-TBSは、番組を見たことによって、触れたことによって、視聴者の方が次のアクションに行けることを目指しています。『酒場放浪記』を見たら、酒場に行きたくなる、『ヒロシのぼっちキャンプ』を見たら、キャンプに行きたくなるとか、『町中華で飲(や)ろうぜ』を見たら、町中華に行きたくなるとか、何かリアクションに置き換えていけるようなコンテンツを意識して作っています。そこを意識しているのは、うちが一番かも知れません。」