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いったいなぜ?関東一小さな村に移住した若者【噂の!東京マガジン「噂の現場」】

関東で最小、人口530人の村に、大学を卒業したばかりの若者が、東京から独りで移住しています。
しかもその若者は、村の空き家を扱う不動産屋を始めました。
一体なぜそんな思い切った行動に出たのでしょうか。


人口530人 関東地方最小の山梨県丹波山村

都心から車で2時間半、東京都との境に位置し、離島を除くと関東で人口が最少の村、山梨県丹波山村。
温泉やキャンプ場があり、原木舞茸などの名物も多く、観光地としては人気です。
しかし村にはコンビニは一軒もなし。
60年前は2200人いた人口が530人に激減し、高齢化率も44%と深刻です。

きっかけは大学の授業 村に移住し不動産屋を開業 梅原颯大さん24歳

そんな村に移住してきた若者が、梅原颯大さん。
梅原さんがこの丹波山村を知ったのは、2019年、中央大学2年の時。
山村の課題の解決策を探る授業を選択し、村に頻繁に通うようになったためでした。

丹波山村は東京に近く、年間20~30件も移住の問い合わせがあるのに、村の97%が山林で新築が建てられる場所が乏しいため、提供できる新しい家がありません。
一方で人口減少と高齢化が進み、古い空き家は多数……

そんな村の現状を知った梅原さんは、空き家を調査し、貸出や売却の仲介をすればいいのではと村に不動産屋を立ち上げて移住。
村も梅原さんに賛同し、村内の空き家の調査を依頼しています。

村内に180軒も…梅原さん 一人きりの空き家調査

梅原さんの調査によると、村の家屋約600軒のうち空き家は約180軒。
一軒一軒を訪ねて調査するうち、所有者不明、相続人が多すぎる、所有者は判明しているが、年一、二度の帰省時に滞在するため手放す気がない……など問題点は空き家によって、さまざまであることが分かりました。

村の空き家バンクに登録されている50万円の物件   

梅原さんの調査・仲介により、村の空き家バンクに登録されている物件は現在2軒。
うち一軒は、山間の急傾斜地に建つ12年前から空き家の家屋。
木造二階建て、六部屋もあり土地付きながら、50万円。
破格ですが、まだ買い手はついていません。

梅原さん 今後の目標と丹波山村との協力体制

現在、1LDK・家賃月1万5千円の村営のアパートに暮らす梅原さん。
この一年取り組んでみて、単に空き家物件を仲介するだけでなく、村が買い取ってリフォームや建て直しすることが必要と実感。
空き家解消のよりよい方策について、村と相談しているところだそうです。
今後は、登山・キャンプ・釣りなどで息抜きをしつつ、まず丹波山村の空き家問題を解決することが目標だといいます。
 
今後、丹波山村も、若い梅原さんに任せるだけでなく、村が買い取る・借り上げる物件を決めるなど、より具体的な空き家解消策に、動き出すべきではないでしょうか。

文:BS-TBS「噂の!東京マガジン」取材チーム
放送:2023年6月18日(日)午後1:00~1:54

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毎週日曜ひる1:00~1:54 放送中

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