人気の住みたい街!変貌を遂げる東京・湾岸エリア【「しんごの川さんぽ」噂の!東京マガジン】
船から街を見るコーナー「しんごの川さんぽ」。
今回は海に出て、今住みたい街として人気急上昇の東京・湾岸エリアを、東京の水辺を知り尽くしている水路マニア・石坂さんの案内で散歩しました。
すると、船からだからこそ観ることができる数々の絶景と、江戸時代から人々の暮らしを支えてきた湾岸エリアの知られざる歴史に触れることができました。
東京の玄関口“レインボーブリッジ”の秘密
東京の海の玄関“レインボーブリッジ”は全長798メートル、高さ52.4メートルですが、その高さに秘密があったのです。
実は、かつて世界最大級の客船だったクイーンエリザベス2の高さ52.2メートルに合わせて通れる高さにしたのです。
しかし、残念ながらクイーンエリザベス2は、レインボーブリッジを通ることなく2008年に引退しました。
激動の昭和を象徴する築地市場と勝鬨橋
昭和10年に開場し4年前、83年の歴史に幕を下ろした築地市場は更地になっていました。
その近くにある勝鬨橋は、昭和15年、日本の国力を世界に示す近代的な橋として架けられたのです。当時、東洋一の規模を誇った跳ね橋は神武天皇即位2600年を記念する日本万国博覧会のメインゲートでしたが、日中戦争の勃発で万博は中止になり幻の万博に。
勝鬨橋は激動の昭和を経てきた橋なのです。
人気の豊洲・晴海の水辺にお洒落なカフェ
ここ10年でおよそ6万人、人口が増えている湾岸エリア。
高層マンションが立ち並ぶ水辺にお洒落なカフェがありました。
なんと船から電話で注文し商品を受け取ることができるのです。
風見さんたちはお店の名物である牛肉100%パティのハンバーガーを注文。すると店員さんがテラスに出てきてハンバーガーの入ったバスケットをロープで降ろしてくれました。
船上で食べたハンバーガーの味は格別でした。
江戸時代の貴重な遺構“お台場”
今は、鵜の楽園にもなっているお台場は幕末に造られた砲台です。
浦賀にペリー艦隊が来航すると、国家存亡の危機を感じた江戸幕府は、各地から5000人の職人を集め昼夜問わずの突貫工事で5つの台場を完成させたのです。
その後、日米和親条約が結ばれ、台場から大砲が撃たれることはありませんでしたが、幕府の尽力に敬意を表して“お台場”と呼ばれるようになったのです。
現在、国の史跡として残されている2つの台場の石垣は、ほとんど
当時のままです。
江戸時代から続く木造船にこだわる造船所
湾岸エリアの奥の水路にある佐野造船所の創業は江戸時代。
代々、木造船一筋に匠の技を継承してきました。現在は9代目と弟、そして10代目という家族3人で営んでいます。江戸時代は運河の物流に欠かすことができなかった伝馬船を昭和の中頃からは高級クルーザーなどを製造してきました。そんな老舗造船所の人たちは、住む街へと変貌する湾岸エリアで船で水辺を楽しむ暮らしが広がることを期待していました。
文:BS-TBS「噂の!東京マガジン」取材チーム
放送日:2022年3月20日(日)午後1:00~1:54
リポーター:風見しんご
▽BS-TBS「噂の!東京マガジン」 毎週日曜ひる1:00~1:54 放送中です。
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