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相模原市で100世帯が突然立ち退き対象に!? 住民置き去りの道路計画【噂の!東京マガジン「噂の現場」】

JR横浜線、JR相模線、京王線と2社3路線が乗り入れている神奈川県相模原市の橋本駅周辺は、アクセスが良いということでベッドタウンとして栄えてきました。
さらにリニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)ができる予定で、駅周辺では開発が進んでいます。
それに伴う新たな道路計画により、相模原市がおよそ100世帯に対し立ち退きを要求しましたが、住民は猛反発。
計画の白紙撤回を訴えています。


突然、降って湧いた道路計画

立ち退きの理由である道路計画。
それは住宅街の真ん中に幅22メートルの道路を920メートルに渡って通すというものです。
道路計画は6年前から検討を始められ去年3月に決定したもので、住民は2年前に開かれた住民説明会で初めて知ったといいます。
道路を造る目的は、開発が進む橋本駅周辺から首都圏中央連絡自動車道の相模原インターチェンジへのアクセスを向上させるためなどだといいますが、住民の多くはその効果に疑問を持っています。
というのも、駅とインターの距離はおよそ7キロあるのに、造られる道路はその7分の1の距離しかないからです。

住民が杜撰だと訴える市の対応

立ち退きを要求された住民たちは、「市からは『補償金は出すが代替地は用意しない』と言われた」といいます。
高齢な住民も多く、自分で移転先を探すのは大変だと訴えています。
さらに補償の金額もまだはっきりしないということで、終の棲家を失う住民たちは不安な日々を送っています。
また会社の敷地が道路計画地にかかるため、これまでのような操業ができなくなるという町工場もありました。
会社ごと移転することになれば数億円はかかるといい、それを市が全額補償してくれるものなのか?と不安を口にしていました。

道路計画はリニア新幹線がらみ?

住民は「立ち退かせる目的は別にもあるのでは?」と言っています。
実は計画されている道路のほぼ真下でリニア新幹線のトンネルを掘ることになっているのです。
しかも駅から近いのでトンネルは地下15~20メートルで掘られる予定で、工事の地上への影響を考え立ち退かせることにしたのではないかと言っています。
住民たちは2020年に東京の調布市で起きた外環道トンネル工事に伴う陥没事故と重ねているのです。

そこで番組が「リニア新幹線がらみでは?」という住民の疑問を相模原市にぶつけたところ、市は「トンネルのために整備するものではありません」とはっきり否定。
住民との向き合い方についても「道路計画の通常の手順を踏んでおり、住民への説明にも努めてきた」と回答してきました。
しかし、住民の多くは道路を造る理由にも市の進め方にも納得していません。
相模原市には住民へのもっと丁寧な説明と対応が求められていると感じた「噂の現場」でした。

文:BS-TBS「噂の!東京マガジン」取材チーム
放送:2024年8月25日(日)午後1:00~1:54

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