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ドラマ「天狗の台所」

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BS-TBSドラマ「天狗の台所」のnoteです。現在「Season2」を放送中。TVerやNetflixでもどうぞ。
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#原田泰造

初めての隠遁村/監督 畑中みゆき【天狗の台所 Season2 スタッフnote #7】

第7話「油あげと肉みそ」を担当しました畑中みゆきと申します。 私はSeason2から参加した新参者でして、それ故に初めてがいっぱい。Season1を観ていた私にとって “基の家” 、 “オンの畑” などなど、初めて見る「天狗の台所」の世界観はワクワクの連続でした。 特に “台所” は細部にまで魂が宿っており、入った瞬間、まさに天狗の台所! そしてその台所で料理する駒木根葵汰さん演ずる基の姿にまた感動です。 天狗ファンの皆さまには常識中の常識と承知しつつ……駒木根さん、全

思い合っていてもすれ違うことはある/編成 鈴木駿 【天狗の台所 Season2 スタッフnote #6】

ドラマ「天狗の台所 Season2」編成担当の鈴木駿です。 第6話「りんごとラーメン」いかがでしたでしょうか。 脚本 岨手さん、長島監督の第6話。 ドラマの折り返しとなる本話では、基・オン・有意の生活に新たな人物たちが関わり始めてきましたね。 第5話では、夏だけこちらにやってきている少年 颯真とオンが出会い、愛宕家の当代で有意のお兄さんである慈雨が京都からやってきました。 人と人との関わりを感じ、前半とはまた違った雰囲気をお楽しみいただけたのではないでしょうか。 Sea

生活を映すように/監督 川井隼人【天狗の台所 Season2 スタッフnote #5】

第5話「米粉と蒟蒻」お楽しみ頂けましたでしょうか? オンの成長が感じられた回で、自分でも楽しみながら撮ることが出来ました。 Season2の衣装合わせでひさしぶりに会ったオン役の越山敬達くん。 「Season1を振り返ってどうだった?」と聞いた時、「料理を食べた時、自分はちゃんと出来ていたかどうか……」と濁しながら話す越山くんの言葉に思わずハッとしました。 ドラマの撮影では食べるシーンだけでも様々なアングルを撮影するので、必然的に料理を何度か食べてもらうことになるのですが、

心開きの日暮れ/監督 川井隼人【天狗の台所 Season2 スタッフnote #4】

第4話「果実とパスタ」監督の川井です。 皆様、ご視聴ありがとうございました。 楽しんで頂けましたでしょうか? 冒頭の抜けるような晴天の日に、ひさしぶりに飯綱家にやって来て顔馴染みのスタッフが準備をしている姿を見て、思わず「ただいま」と言ってしまったほど、ここに帰って来れたことがとても嬉しかったです。 玄関の扉を開けると何もかもがそのままで、ここが美術部の手によって改めて作られた場所だということを忘れてしまう程に、すごく自然に再現されていました。 本当に居心地の良い大好きな場

ささやかだけれど、大きなこと。/監督 下田彦太 【天狗の台所 Season2 スタッフnote #3】

さて、「天狗の台所 Season2」、第3話が公開されました。 ご覧いただいた皆さん、いかがでしたか? ドラマで自分が担当した回の感想はいつも気になるものですが、(Xの「#天狗の台所」のハッシュタグ、いつも見てます!みなさんありがとうございます。) 実はこの回の感想がどんなものかは、いつも以上に気になっています。 だって、本当に…ずーーっと、淡々と、基とオンの隠遁村での生活が描かれている、ただそれだけ(ではないけど、ほとんどそう)のお話だから。 でも、それがいい。 それ

ふたたび、天狗の里へ。/監督 下田彦太 【天狗の台所 Season2 スタッフnote #2】

シーズン1からちょうど1年。 今年の夏もあの「庵」に戻ってきて、最初に感じたのは、「え、あれから1年も経ってたっけ?」ということでした。 昨年と変わらない、細部までこだわってくださった素晴らしい室内美術。 そしてそんな庵を囲む、どこまでも気持ちのいい自然。 時が止まったかのようにそこにある、「天狗の台所」の佇まい。 現場に戻ってきて、スタッフの誰しもがシーズン1の撮影を昨日のことのように思い出していました。 しかし、実際に時が止まっていたわけではありません(当たり前です

大いなる自然に胸を借りて/プロデューサー 五箇公貴 【天狗の台所 Season2 スタッフnote #1】

難しかった。 今回は原作があるといってもオリジナル要素が強い。 原作者 田中相さんのイマジネーション溢れる世界を引き継ぎ、魅力的なキャラクターのまだ見ぬ側面を紡いでいかねばならない。 料理だって「美味しそう!」であれば何でもいいわけではない。 改めて原作の魅力と田中相さんの才能に嘆息した。 しかし、我々には優秀な脚本家陣がいる。 数々の名作を生み出してきた彼らの才能を総動員しつつ、幾度となく脚本打ちを重ねていった。 料理も早い段階で料理家に参加して頂き、ストーリーとリン

監督 長島翔のドラマ「天狗の台所」第9話バックストーリー。飯綱夫婦はなぜ息子・基と14年間会わなかったのか?

 ドラマ「天狗の台所」1話、2話、9話、最終話の演出を担当した長島翔です。 オンの背中に紋様が出たことを心配し、突然両親がやってきた9話。 基が両親に会うのは、14年ぶり。 オンも言葉を失います。 なかなか変わった家族です。 「どうして14年も会わなかったのか?」 ドラマを作る前に、そこを理解する必要があり、原作の田中相さんから背景を伺い、ドラマ上の設定として、脚本チームやプロデューサーらと膨らませていき、自分なりに解釈していきました。   母・一乃は、しがらみの多い天狗の

天狗の兄弟、基とオン。離れて育った二人の距離を縮めた夏白菜の鍋。【BS-TBS配信スタッフのドラマ「天狗の台所」レビュー第3話】

BS-TBSの配信スタッフによるリレー連載、ドラマ「天狗の台所」レビュー。 第3話「かぼすと夏白菜」の執筆者は、ドラマのメイキング撮影も担当した阿部義彦です。 それではどうぞ! 撮影初日。14歳の越山くんに最高の夏を! こんにちは。 コンテンツ事業部の阿部義彦です。 私はドラマ「天狗の台所」でメイキング撮影を担当したことから、度々、撮影現場にお邪魔しました。 クランクインしたのは7月31日。 私もメイキング撮影のために現場に入りました。 撮影開始前、長島翔監督から「1

自然と共に暮らす贅沢。美味しいものを食べたいという生命力が溢れている。【BS-TBS配信スタッフのドラマ「天狗の台所」レビュー第2話】

BS-TBSの担当スタッフによるドラマ「天狗の台所」レビュー。 第2話「米と山女魚」は韮澤享峻が担当します。 おもわず「うっっめ~」と言ってしまうモノ、最近食べましたか? ドラマ「天狗の台所」第2話では、有意が加わり、お手製の「唐揚げおむすび」を作ってくれます。 それを食べたオンは、おもわず「うっっめ~」とつぶやきます。 こんなに美味しそうなおむすびを見たのは初めてかもしれない……。 都会っ子(from ニューヨーク)のオンは、なんでWi-Fiがないのか、なぜ水を汲みに

食べたくなる。飲みたくなる。そんな世界がそこにある。【BS-TBS配信スタッフのドラマ「天狗の台所」レビュー第1話】

秋ドラマの季節になりました! BS-TBSでは昨夜10月5日(木)から木曜ドラマ23「天狗の台所」がスタート。 公式noteではもはや恒例となった、ドラマ愛あふれるBS-TBS配信スタッフ、岡尾昌幸のレビューをお送りします。 多少のネタバレもございますが、このレビューを事前に読んでも、絶対ドラマは楽しめるはず。 ですが、「絶対に事前に内容は知りたくない!」という方は、第1話をご覧になった後にお読みください。 TVerはこちら! それでは、本文、始まります。 食べたくなる。