BS-TBS経理部員が勝手にネタバレ考察 第2弾。「サワコ」最終話!悪女になり切れないマチカの運命やいかに。
皆さまこんにちは。
BS-TBS経理部の平林です。
ドラマ「サワコ~それは、果てなき復讐」最終話、ご覧いただけましたか!?
私はばっちりリアタイしまして、SNSで皆さんの感想や叫び声を拝見しながらドラマを見ていました。
同じ番組を見ながら、緊迫感やゾクゾクを共有できるのって素晴らしい!
さて、先週は衝撃的な展開を迎えた第9話について考察を書かせていただいたのですが、最終話もまたゾッとする結末に、思わず筆をとってしまいました。
【以下ストーリーの結末に触れています。まずは最終話までご覧いただけますと幸いです!】
水彩画・吐血・桃のトリプルコンボ。一瞬の隙を突かれた最終話エンディング。
いきなりですが、ラストシーン、マチカの両親への顔合わせ直後の場面から振り返りたいと思います。
多くの方がお気づきだと思いますが、ラストでマチカの見た目をした女性にサワコを思わせる描写がありました。
サワコが整形して亡くなったマチカに入れ替わったのか、憑依したのか、それとも別の事態が起こっているのか、詳しくは描かれていませんが、いずれにせよ元々のマチカだけの人格と肉体ではなさそうです。
このシーンの何がすごいかって、落差ですよね。
ウェーブのかかった長い髪、服のセンスなど最初の情報で、「あれ???サワコ?マチカ?」と疑念を抱かせながらも、一旦モノローグや健介との電話で、「よかった~マチカだけ生きていたんだ!幸せになってね」と安心しきったところで、突如として「水彩画」「吐血」「桃」のトリプルコンボですよ。
油断した一瞬のスキを突かれ、あっけにとられたままエンディングを迎えることになりました。
違和感を抱いたまま電話を切られた健介もきっと同じ気持ちでしょう。
「キャンバス」に描かれた二人の後ろ姿が意味するもの。
もう一つ印象的だったのは、ラスト、波打ち際に置かれた「キャンバス」。
オープニングでは真っ白だったキャンバスに、手をつないで海へ向かって歩いてゆく二人の後ろ姿が描かれていました。
マチカの人生を一度白紙に戻し、サワコが思い描いた二人で一つの人生を歩んでゆく様子なのでしょうか。
この場面だけ切り取ると、とても透き通った爽やかな絵面なのに、じわじわ怖いです。
ということで、マチカは一生?サワコの呪縛から逃れることができなくなったわけですが、どこが運命の分かれ道だったのでしょうか。
サワコとマチカのクライマックス。迫真の演技に鳥肌…私の胸は張り裂けそうでした…。
前回私はnoteで、「マチカがサワコの呪縛を解くためには、ありのままの自分、汚い自分を受け入れて心の底から愛すること、つまりサワコになり切るしかない」と考察しました。
それではクライマックスとなった二人の対決シーンを振り返ってみましょう。
一度は逃げ出したものの、サワコから逃れることはできないと悟り、監禁部屋に戻ったマチカ。
この時点では汚い自分を受け入れ、自分自身が手段を選ばない悪女となる決意を固めているように見えました。
ところが「生きるのも、死ぬのもサワコと一緒」という究極の選択を迫られると、観念したように共に滅びる道を選びます。
サワコはマチカの本質部分を認め、マチカのために手を汚すことができるマチカの闇の部分、いわばマチカを補うような存在です。
それを断ち切ることはできないと悟り、サワコの呪縛を受け入れたのかもしれません。
それにしてもライターを持ったまま逡巡する深川麻衣さんの迫真の演技!
運命を受け入れた絶望感と心の葛藤がひしひしと伝わり、胸が張り裂けそうになりました。
そんなマチカをよそに、興奮や感動、感謝といった様々な感情が同居するサワコを、無機質な微笑で表現された趣里さんには鳥肌が立ちました。
反省点はマチカにフォーカスしすぎていた自分。
一つ私が反省しなければならないのは、前回までマチカにフォーカスするあまり、サワコの視点で物語をとらえることができなかった点です。
サワコは幼いころの悲惨な経験から、人生でただ一人優しく接してくれたマチカに対して特別な感情を抱くとともに、「マチカになりたい」と思うようになったのでしょう。
顔を変え、気立てよくふるまうことで周囲に溶け込み、表面上はマチカのような生活を手に入れました。
しかしいつからか、「マチカそのものの人生を手に入れたい」と思うようになったのかもしれません。
他方マチカは、人が欲しがるものを「奪う」人間です。
クライマックスの場面はいかようにも解釈できますが、サワコが欲しがったマチカの人生を、マチカ自身が奪ったのであれば皮肉な結末です。
皆さんの感想や考察もぜひ聞かせてください。
これまであまり真剣にドラマを見てこなかった私ですが、巧みなセリフと繊細な映像表現、そしてキャストの皆さんの力強い演技の数々に圧倒され、いつの間にか「サワコ」の虜になっていました。
皆さんの感想や考察もぜひ拝見したいので、この記事へのコメントやSNSなどへの投稿、お待ちしております!
そして、これからもたくさんの素敵な作品に出会いたいですね。
書いた人:BS-TBS 経理部 平林翔
▽ドラマ「サワコ」番組公式ホームページ
▽番組公式Twitter
▽番組公式Instagram
https://www.instagram.com/sawako_bstbs/