90年代スニーカーブームの舞台裏!業界を変えた「エアマックス95」の知られざる真実 【BS-TBS「X年後の関係者たち」】
BS-TBSで毎週火曜よる11時~、カズレーザーさんのMCでお送りしている「X年後の関係者たち~あのムーブメントの舞台裏~」。番組宣伝担当の大沼から次回の見どころをお伝えします!
2/21(火)放送回は「スニーカーブーム」編。
伝説の一足「エアマックス95」をきっかけに、日本で“一大”スニーカーブームになった背景…そこには、メーカー・小売店・ファッション雑誌を巻き込んだ知られざる真実が!
1足に魅せられ翻弄された関係者たちとともに、90年代スニーカーブームの舞台裏に迫ります!
そもそも90年代のスニーカーブームとは?!
今回、スタジオに集結したのは、以下の御三方。
1人目は、スニーカーショップ「atomos」創設者の本明秀文さん。ブーム当時は、海外から買い付ける並行輸入店「チャプター」を経営、日本スニーカー界のレジェンドです。
2人目は、元ナイキジャパンスタッフで、現在はレディースブランドなどを手がけるデッカーズジャパンに勤務する高見薫さん。ご自宅には600足ものスニーカーを収納している部屋も!
3人目は、編集者・小澤匡行さん。ファッション雑誌「Boon」編集部の元ライターで、現在はスニーカーにまつわる書籍・記事を多数執筆されています。
メーカー・小売店・雑誌それぞれの立場で体感した90年代スニーカーブーム、その知られざる真実を語っていただきます!
そもそも90年代に起こったスニーカーブームとは…
高い機能性と多彩なデザインを兼ね備えた“ハイテクスニーカー”が登場し、オシャレアイテムとして大人気となり品薄状態となりました。
特にスニーカー市場を一変させた伝説の一足が「エアマックス95」。
NIKEの人気シリーズ「エアマックス」の代表モデルで、美しいグラデーション・斬新なデザインに当時の若者は熱狂!
需要に供給が追い付かず、その靴を追い求めて履いている人から強奪する「エアマックス狩り」という事件にまで発展するほど…。
「エアマックス95」をきっかけとして、一気にスニーカーブームが巻き起こったのです。
バッシュ!NBA!スラムダンク!
その当時の私はというと中学生・高校生のあたり。
エアマックスは持っていませんでしたし、エアマックス狩りとは無縁でしたが…バスケ部だった私はバッシュに興味津々!
雑誌を見てはNBA選手と同じバッシュに憧れを抱き、高校に入ると、当時好きだったティム・ハーダウェイ選手と同じバッシュを買って履いたものです。
そんなNBA発のバッシュは“ハイテクシューズ”としてエアマックス95発売以前から注目され、その後の爆発的なスニーカーブームの兆しとなったわけなんですよね。
90年代のNBAといえば、シカゴ・ブルズのマイケル・ジョーダン選手!
日本でもNBA人気となり、雑誌が選手の履いているシューズを特集するようになるのです!
そして、ジョーダンが履いていたのがNIKEの「エアジョーダン」シリーズ。
さらに、マンガ「SLAM DUNK」で主人公・桜木花道が履くことになるのも「エアジョーダン」シリーズ。
番組でもそのあたり触れていくわけですが、本明さん曰く、「エアジョーダン4(1989年発売)を履いていて、脱がされて取られた人を知っている」と。
「その頃から狩ることはあったんですか!」とカズレーザーさんもビックリ!
居酒屋の下駄箱に鍵がついたきっかけは、バッシュの盗難を防ぐためだったとか…。
エアマックス95、人気に火をつけたのは?
そして1995年、伝説の一足「エアマックス95」が発売されます。
あらためて見てください!
このデザイン、このグラデーション!
グラデーションのバリエーションとして、このイエローグラデのほか、レッドグラデ、ブルーグラデなども後に発売されるわけですが、とにかくカッコいいですね~。
でも、最初に人気になったのは後に発売されたレッドグラデ・ブルーグラデのほうだったようで、社会現象となったイエローグラデは当初は売れなかったというのです。
小澤さんによると、日本人は「過去に出た手に入らないものが欲しくなる」ところがあり、「もうイエローグラデは残ってないよね」という感じで多くの人が、希少価値が上がったものを求めたという側面があるようです。
さらに、一気に火をつけたきっかけとなったのが…
広末涼子さんがポケベルのCMで履いたり、木村拓哉さんがCDジャケットで履いたりしたこと!
著名人が着用したことで、人気が爆発したというのです。
番組の「吉田カバン」回でも、木村拓哉さんが人気に火をつけたという話が出ましたし、木村さんのスゴさをあらためて感じますね!
ブーム当時、NIKE側は実は困惑していた!?
一方で実は、ブームになった当時、NIKE側は諸手を挙げて喜んでいたわけではなくて、高見さん曰く、「NIKEの世界観が日本で間違って伝わっているんじゃないか」と思っていたと。
プレミアがついて高額な値段になったり、エアマックス狩りが起こったりという状況に困惑していたようなのです。
本明さんがやっていたような、海外で大量に買い付けて高値でバンバン売りさばく並行輸入に対しては「間違った情報を流している」と思っていたそう。
そして、「一切つきあわない」というのを決めたそうです。
さらに、ファッション雑誌に対しても「なぜそんな風に煽っているんだ」と温度差を感じていたようで、「ファッション誌には靴の貸し出しをしません」という伝達をした時期もあったとか。
ちょっと意外な感じですが、NIKEさんは “ファッション”よりも、本業である“スポーツブランド”としてのスタンスをすごく大事にしていたんですよね。
一時期は関係性が悪化しましたが、ブームが落ち着いた後は「最新のものを一緒に仕掛けていけば、一番盛り上がるんじゃないか」という考えのもと、手を組む形になっていきます。
昨今のスニーカーブーム、そして未来は…?
そして、昨今のスニーカーには新たなムーブメントがあるといいます。
それが、コラボレーション物!
NIKEとSUPREMEのコラボなど、著名のアーティストやアパレルメーカーがデザインしたコラボスニーカーが続々と誕生しています。
さらに、90年代のときは日本だけでのブームだったものが、今は世界規模になっているといいます。
アメリカの人が日本に来て靴を買い、アメリカで売るみたいな、かつて日本が90年代に並行輸入でやっていることが世界各地で起こっているといいます。
それでも、本明さんはこう言います。
「一番、日本人のコレクターがスニーカーを愛している」
今後、日本や世界でどんなスニーカーが生まれてくるのでしょう?
今回の「X年後の関係者たち」を見ながら、一緒にワクワクしませんか!
2月21日(火)よる11時、ぜひご覧ください!
書いた人:大沼知央(BS-TBS「X年後の関係者たち」宣伝担当)
■「X年後の関係者たち~あのムーブメントの舞台裏~」
毎週火曜よる11:00~11:54 放送中です。
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