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ドラマ「天狗の台所」

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BS-TBSドラマ「天狗の台所」のnoteです。現在「Season2」を放送中。TVerやNetflixでもどうぞ。
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#天狗

大いなる自然に胸を借りて/プロデューサー 五箇公貴 【天狗の台所 Season2 スタッフnote #1】

難しかった。 今回は原作があるといってもオリジナル要素が強い。 原作者 田中相さんのイマジネーション溢れる世界を引き継ぎ、魅力的なキャラクターのまだ見ぬ側面を紡いでいかねばならない。 料理だって「美味しそう!」であれば何でもいいわけではない。 改めて原作の魅力と田中相さんの才能に嘆息した。 しかし、我々には優秀な脚本家陣がいる。 数々の名作を生み出してきた彼らの才能を総動員しつつ、幾度となく脚本打ちを重ねていった。 料理も早い段階で料理家に参加して頂き、ストーリーとリン

プロデューサー五箇公貴のドラマ「天狗の台所」バックストーリー。異世界転生ものなのに、心の原風景と地続きで懐かしい。

皆様、最終回までおつきあい頂きまして誠にありがとうございました。 プロデューサーの五箇公貴です。 私たちは、このドラマを見てくださった方々の気持ちが少しでも楽になればいいな、そして週末に少し時間を取って自分や大切な人のために料理をしてみようかな、と思ってもらえる作品になれば、という気持ちで制作してまいりました。 丁寧な暮らしって本当に難しいと思います。 でも日常の中で少しでも意識をしてそういう時間を作ってみることで、気持ちがフッっと楽になれたり、大切なことに気づけたりする瞬

監督 長島翔のドラマ「天狗の台所」第9話バックストーリー。飯綱夫婦はなぜ息子・基と14年間会わなかったのか?

 ドラマ「天狗の台所」1話、2話、9話、最終話の演出を担当した長島翔です。 オンの背中に紋様が出たことを心配し、突然両親がやってきた9話。 基が両親に会うのは、14年ぶり。 オンも言葉を失います。 なかなか変わった家族です。 「どうして14年も会わなかったのか?」 ドラマを作る前に、そこを理解する必要があり、原作の田中相さんから背景を伺い、ドラマ上の設定として、脚本チームやプロデューサーらと膨らませていき、自分なりに解釈していきました。   母・一乃は、しがらみの多い天狗の

監督 川井隼人のドラマ「天狗の台所」第8話バックストーリー。花札シーンは謎の大喜利アドリブタイムに!

ドラマ「天狗の台所」をご覧の皆さま、はじめまして。 第4話「枝豆とトウモロコシ」第8話「塩鮭と春野菜」の演出を担当させて頂きました、監督兼チーフ助監督の川井隼人と申します。 今回は現場に誰よりも長くいた私がバックストーリーをお伝えしていこうと思います。 クランクインした第1話の撮影の頃はとにかく緊張していたオン役の越山敬達くんも、第8話の撮影の頃になるとだいぶリラックスして現場に参加出来るようになっていました。 冒頭のシーンで元旦に塩野瑛久さん演じる有意に起こされるところは

監督 林田浩川のドラマ「天狗の台所」第7話バックストーリー。お寺での撮影は気持ちが良すぎて、あの魔物が……!

ドラマ「天狗の台所」をご覧の皆さま、はじめまして。 第5話「きのこと栗」と第7話「豚と鶏」を担当させていただきました、監督の林田浩川と申します。 第7話は脚本の段階から「コメディ回」で、他の回よりも少しコメディに振り切った回になっております。 そのなかでも、お寺のシーンが見どころのひとつなのではないでしょうか。 掃除や座禅のシーンを通して心が洗われるような体験をお届けしようと、チーム一丸となって撮影をしていました。 そんななか、ハプニングは起きてしまいました。 お寺特有の

監督下田彦太のドラマ「天狗の台所」第6話バックストーリー。湯気立ち昇る川の温泉シーンは、実は……。

はじめまして。 ドラマ「天狗の台所」演出部ディレクターの下田彦太と申します。 本作では第3話「かぼすと夏白菜」と、11月9日にオンエアされた第6話「ももと里芋」の演出を担当しました。 6話の見どころといえば、なんといっても川の中の温泉のシーンではないでしょうか。 色づき始めた木々に囲まれた雄大な森のなか、源泉の湧く川の温泉にゆったりと浸かり、少しずつ距離を縮めていく基とオンのふたり。 ……そんなふうに見ていただけたとしたら、我々制作陣としてはありがたい限り。 しかし、実

魂は細部に宿る!? 第1話&第2話 私的オススメシーンは東京03角田さんとリスのような基さん。【BS-TBSスタッフの「天狗の台所」note】

「魂は細部に宿る」という言葉がありますが、ドラマを見ていると、細かいところが妙にツボにはまり、結果その作品を好きになってしまう……なんてこと、ありませんか? 申し遅れました、BS-TBS編成部の藤田千春です。 この「BS-TBS公式note」の管理人として記事のアップなどをやっています。 今日は、BS-TBSで放送中の木曜ドラマ「天狗の台所」について、私がツボった細かいところを、皆さんにゴリ推しさせてください! 第1話ラスト、東京03角田さんの第一声シーンに注目。 10

はじめて「兄ちゃん」と呼べた日【BS-TBSスタッフのドラマ「天狗の台所」レビュー第5話】

BS-TBSのスタッフによるリレー連載、ドラマ「天狗の台所」レビュー。 第5話「きのこと栗」は編成担当の秋山桃子が担当します。 第5話、みなさま見ていただけましたか? オン(越山敬達)基(駒木根葵汰)の距離がぐっと縮まった回でしたね。 オンくんが「……おやすみ、兄ちゃん」と初めて言えたシーンは、つい画面に向かって、「よかったね~(ノД`)・゜・。」とつぶやいてしまいました。 これも有意(塩野瑛久)がオンに「『兄ちゃん』って呼ばないの?」とナイスアシストをしたおかげですね。

天狗の兄弟、基とオン。離れて育った二人の距離を縮めた夏白菜の鍋。【BS-TBS配信スタッフのドラマ「天狗の台所」レビュー第3話】

BS-TBSの配信スタッフによるリレー連載、ドラマ「天狗の台所」レビュー。 第3話「かぼすと夏白菜」の執筆者は、ドラマのメイキング撮影も担当した阿部義彦です。 それではどうぞ! 撮影初日。14歳の越山くんに最高の夏を! こんにちは。 コンテンツ事業部の阿部義彦です。 私はドラマ「天狗の台所」でメイキング撮影を担当したことから、度々、撮影現場にお邪魔しました。 クランクインしたのは7月31日。 私もメイキング撮影のために現場に入りました。 撮影開始前、長島翔監督から「1

自然と共に暮らす贅沢。美味しいものを食べたいという生命力が溢れている。【BS-TBS配信スタッフのドラマ「天狗の台所」レビュー第2話】

BS-TBSの担当スタッフによるドラマ「天狗の台所」レビュー。 第2話「米と山女魚」は韮澤享峻が担当します。 おもわず「うっっめ~」と言ってしまうモノ、最近食べましたか? ドラマ「天狗の台所」第2話では、有意が加わり、お手製の「唐揚げおむすび」を作ってくれます。 それを食べたオンは、おもわず「うっっめ~」とつぶやきます。 こんなに美味しそうなおむすびを見たのは初めてかもしれない……。 都会っ子(from ニューヨーク)のオンは、なんでWi-Fiがないのか、なぜ水を汲みに

食べたくなる。飲みたくなる。そんな世界がそこにある。【BS-TBS配信スタッフのドラマ「天狗の台所」レビュー第1話】

秋ドラマの季節になりました! BS-TBSでは昨夜10月5日(木)から木曜ドラマ23「天狗の台所」がスタート。 公式noteではもはや恒例となった、ドラマ愛あふれるBS-TBS配信スタッフ、岡尾昌幸のレビューをお送りします。 多少のネタバレもございますが、このレビューを事前に読んでも、絶対ドラマは楽しめるはず。 ですが、「絶対に事前に内容は知りたくない!」という方は、第1話をご覧になった後にお読みください。 TVerはこちら! それでは、本文、始まります。 食べたくなる。